かの有名な川端康成の『雪国』に描かれるような銀世界。それは厳しい冬をどこか幻想的に見せてくれます。

しかしこの記事を書いているとまり木司書の出身は千葉県南房総市。常春の国と呼ばれる房総半島では冬の大西と呼ばれる強い西風が風物詩でしたが、一年を通して温暖な気候。積もるどころか降らない年がほとんどでした。

 

故に雪がとても珍しく感じ、年末に国見トンネルを抜けた時は路面の積雪に驚いて思わず車を降りてしげしげ眺めていました。

椎葉でも吹雪に見舞われたり雪道の歩き方を知らず坂から落ちかけたりしていますがやはり冬の間は用心しなければなりません。

というわけで、今回は雪にまつわる本の特集です。

 

雪といえば、ディズニー映画として大ヒットを記録した「アナと雪の女王」が有名ですが今回はその元となった童話『雪の女王』をチョイス。

一面の雪と氷に閉ざされた世界の表現が美しい文章と絵で綴られます。『くるみ割り人形』もご一緒にどうぞ。

幻想的な銀世界への扉を開いてくれる2冊です。

 

中谷宇吉郎さんは雪の研究の第一人者。「雪は天から送られた手紙である」という言葉を遺した科学者の眼差しは雪と共に生きる人々とその暮らしへ向けられます。

 

 

『オリエント急行の殺人』は雪に閉ざされた線路上の汽車で起こる珠玉のミステリー。いったい誰が一番悪いのか?

何度も映像化されてなお色褪せないアガサ・クリスティーの代表作です。

 

 

最後の一冊は『鷺と雪』。雪の中にあった大きな思惑とは─────?

 

 

 

雪吹きすさぶ椎葉の山奥は、きれいなものでいっぱいです。

白い雪化粧に彩られる澄んだ急流。

まっさらな雪へさくさく踏み込んでいくのも楽しいもの。

雪を越えて。ぶん文Bunへどうぞお越しください。

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今回の特集棚担当は、最近自転車が使えないから歩くことが増えたとまり木司書・髙橋です。

椎葉の川はいつでもマイナスイオン。