椎葉村図書館「ぶん文Bun」の新しい特集棚です!(※前回は村上春樹さんの特集でした)

今回のお題目は「自分じゃ買えない本」。本屋さんではなかなか手を伸ばしづらいような高価格帯・分厚さ・テーマの本を特集してみましたので、これぞ図書館というラインナップをお楽しみください!・・・そして、そういう本こそ「読んどいてよかった!」と後々で思ったりするものです。きっと。

椎葉村図書館「ぶん文Bun」の選書方針としては、ベストセラーの副本をたくさん仕入れたり(複数同じ本をもつことを図書館用語で「副本」と言います)、最新のビジネス書・ノウハウ本を手当たり次第に買うことはいたしません。なぜなら、それは「図書館の役割ではない」と考えているからです。

新しい本が出て待ち遠しいときは、ぜひ地元の書店さんで購入してください。ビジネス書や学習参考書、特に語学習得本などは学習のために書き込んで自分のモノにしたほうがいい場合がほとんどですので、ぜひそれも地元の書店さんでご購入いただきたいと思います。地元に本屋さんがないという場合は、各出版社さまのホームページやネット通販からも購入していただくことができます。

我々図書館の使命のひとつが、お客さまが「自分じゃ買えない本」を買って保管することだと考えています。値段と分厚さを目の当たりにするとひるんでしまうような本だって、図書館に置いてあれば気軽にいつでも利用することができます。ぶん文Bunの独自テーマレイアウト・ディスプレイのなかで高価で分厚い本を見つけるときって、ちょっと本が神々しく見えたりしちゃいます。

もちろんベストセラーのなかでも重要な本(大きな賞を受賞したとか)は購入しますし、お客さまからリクエストをいただいたりした場合は購入します。しかし「副本」となると、ご寄贈をいただいて二重登録になってしまう場合などを除き滅多に購入することはありません。重要な本が「ある」ことは大事ですが「たくさんある」必要はないと思っています。それはとりもなおさず、読者様、作家様、版元様、ひいては図書館までに至る読書の連鎖の質を下げてしまうことにつながるでしょう。

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ちなみに、今回の「自分じゃ買えない本」特集でひと際存在感を放っているのが柊風舎さんの本たちです。ぜひぶん文Bunの特集でご覧いただきお気に召したら「自分じゃ買えない」なんて言わずにどうぞお買い求めください笑。

それでは、今回のビジュアル棚紹介です・・・↓

柊風舎さんもさることながら『妖精図鑑』などの気骨ある本を出しておられる河出書房新社さんにも大感謝です。おかげ様でいい棚ができました。

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図鑑や年表のいいところは、ちょっと開いてみると知っていることと知らなかったことがどんどん繋がって、結果的に「思わぬ発見」が生まれることです。たとえば『世界のお正月百科事典』なんて、それだけで夏休みの宿題が完成しそうなくらいのボリュームです。いや、大学の授業のレポートくらいは余裕で書けちゃいます。

何度も申し上げるようですが、ぶん文Bunという図書館でご覧いただいて気にいった本は、ぜひ地元の書店さんや通販で「買って」ください。それが出版界にお金を注ぐことになり、巡り巡ってまた他の良い本が生まれ、結果的に図書館にとっても大得になるのです。それは「貸出数」なんてものでは測ることができない大得なのです・・・。